Banrai通信
Vol.8
萬来鍋はこうして生まれた
目の前で豆腐を作る蒸気二重鍋方式を思いつた私でしたが、お客さんの前に出してカッコイイものは中々思いつきませんでした。
ココで少し、『蒸気二重鍋方式』を説明します。
豆腐や茶碗蒸し等は、温度の上昇とともに固形化するため、液の対流・置き換えがほとんどおこらず、中心に熱が通るまでに時間がかかります。そのため「す」が入ったり、中心部がやわらかいなど、なかなか均一に固めることは困難です。
そこで外鍋に少量の水を入れて発生する湯気を利用して、徐々に内鍋を温め、沸騰した蒸気を内鍋のふちから噴出ようにすれば、上面からも加熱できます。
このような方法により、短時間にムラのない均一な製品を簡単に作ることがようにしたのが蒸気二重鍋方式です。また、蒸気は蓋を伝って外鍋に回収されるので、少ない水で効率よく熱交換でき、固形燃料でも上手に作ることができます。
こういう構造ですので、豆腐に限らず蒸し料理はもちろん、冷凍食品や半調理品も美味しくふっくらとあたためることができます。
さて、この犬の餌入れをどうするか?
「そう言えば、四日市は萬古焼が有名だ、お客さんが旅館や飲食だったら、この萬古焼で何とか作れないか」
早速私は、地元の窯業者を尋ねました。
ところが、
「面白そうだけど、専門問屋でも鍋はなかなか売れないのに素人の南川さんが売れるわけないだろ」
萬古焼の窯元、商社はなかなか賛同してくれなかったのです。
そう言われると私は、どうしてもこれを実現したいという気持ちが沸々と湧いてきました。
そこで子供の頃からの友人の南川君に相談しました。
そうしましたら、当時、32歳の若手経営者だったクリエイト寿づかの石崎社長を紹介してくれたのです。
石崎社長は、柔軟な考えとモノづくりへの情熱を併せ持っている人で、他人が出来ない、やらないと言ったことには俄然やる気になる、頑固な若き職人でした。
私とちょっと似たところがあるかもしれません。さっそく陶器製の萬来鍋を試作してくれました。
私の土鍋でしかも地元の萬古焼で、との想いは間違っていなかったのです。
陶器の熱伝導性と遠赤効果が、豆腐作りに適していたのです。
「ステンレスよりも旨い」「いける!」私と石崎社長は目を合わせました。
一つ解決すれば、また一つと出来上がりまでの時間です。
20分掛かってしまうのです。(この続きは次回のお楽しみに)
豆腐マメ知識(豆腐は旅をさせるな!)
こんにちは、ミナミ産業の豆腐伝道師南川です。お豆腐にはいろいろな種類のものがあります。みなさんはどのぐらいの種類をご存知でしょうか?
今回はこれらのお豆腐について少しお話させていただきます。
通常で日本ではもめん、絹ごし、充填豆腐などが一般的にはよく販売されています。他にも厚揚げ、油揚げ、がんもどき(ひりょうず)、ゆばなどの関連商品があります。いろいろな地方ででは特色のある豆腐があります。
例えば、紅麹菌で発酵させた沖縄の豆腐よう、山形地方の乾燥豆腐の一種である六浄豆腐、長野あたりの凍み豆腐、高野豆腐、岐阜山間部の縄で縛れる石よりかたいといわれる岩豆腐、石川地方の堅豆腐など、中国、台湾では布状でめんのようにきって食べる干豆腐、味付けされた豆腐干、匂いが強烈な臭豆腐、米国や欧州などでもハーブ等入り変わり豆腐など様々な豆腐があります。
基本的な話ですがもめんと絹ごし豆腐の違いをよく誤解されていることもあるようで、先日は立ち読みしていた雑学の本にもめん豆腐は豆乳をもめんの布で漉したものと誤った知識が書かれておりましたので 少し触れておきます。
実際は絹ごしは豆乳に凝固剤を入れて型箱で固めたものをそのまま切断したものです、もめんは豆乳に凝固剤を混ぜて凝固させたものを崩して、木綿布を敷いた箱に入れて圧搾成型したものです。余談ですが通常 もめんも絹ごしも同じ価格で販売されていることが多いのですが、絹ごしの方が手間も原料もかからない分儲かる商品なのです。
また、ざる豆腐や寄せ豆腐も根強い人気があります。凝固させた豆腐をざるに盛り自然脱水させたもので 人気の秘密は適度な硬さと大豆の風味が残るためだと思います。唐津の川島豆腐店様はざる豆腐でとても有名なお店でオリーブオイルと黒胡椒をかけて食べさせる方法なども提案されています。新宿の高島屋では成田屋さんができたてのざる豆腐を目の前で作り長蛇の列ができるほどの人気を博しました。ざる豆腐や寄せ豆腐は水さらししないので風味が残ります。しかしながら日持ちがしにくいためスーパー等では扱いにくい商品です。ちなみに現在スーパーなどで販売されているもめんや絹ごし豆腐はほとんど包装後 ボイル殺菌されています。
日持ちさせるための有効な手段として普及しましたが、ボイルするとパックに水を入れておくだけよりも更に風味がぬけやすくなってしまいます。
現在お豆腐が画一的な風味だといわれるのはこのあたりに原因があるものと思われます。昔から「豆腐は旅をさせるな」といいます。時間とともに風味が抜けてしまいできたてにはかないません。
街の豆腐屋さんがなくなり できたて豆腐が食べられなくなってしまった昨今、是非スーパーでは提供しにくい風味のあるできたて豆腐を作っていただければ 非日常を演出できるのではないかと考えています。
次回はゆばなどを少し取り上げたいと思います。
山川裕未の木綿豆腐に挑戦
木綿豆腐に挑戦
山川です
今回から皆さんご興味のあるレシピを御紹介します。 まずは、木綿豆腐を作ってみます。
では準備として、
@木綿豆腐の型と布は豆腐がくっつかないようにぬらして置きますね。
A出来上がった絹ごし豆腐を崩すのですが、細かく崩すと早く水が抜けます。が、ここで粗くくずしても個性がでます。 
B布で包んで重しをのせて絞ります。時間をかけて絞ると堅豆腐ができます。
C従来の木綿豆腐はやや大豆固形分の少ない(濃度の薄い)豆乳を使用することもありますが、弊社の冷却豆乳を使用すると木綿豆腐も、「それはそれは濃厚!な木綿豆腐」になります。自分で作って何なんですが「すっごく美味しい!生姜とネギとビールがあれば・・・」遠い目をした山川でした。
D木綿布の目の粗さでもオリジナル性を演出できますよ。Let’s try !
代々木倶楽部さん
吉川マネージャーです
吉川マネージャーです
代々木倶楽部さんとの出逢いは、2年前の確かホテルレストランショーのときだったと聞いております。別の商品を探しにみえたマネージャーの吉山さんが、私どもが、入り口付近に小さなブースを開いていたところへ立ち寄って頂いたのがきっかけでした。
その当時、豆腐料理には興味をもってみえたそうで、なんか方法がないかなぁと思っていたそうです。
ブースでは、私どもの南川が対応しましたが、目的のものが気になっていましたので、説明を聞くのもそこそこにして、その場を立去られたそうです。
どうやら、萬來鍋については、その時すっかり気に入って頂いていたようで、殆ど決められていたようです。
しばらくして、南川が連絡をいれて、代々木倶楽部の社長様が四日市出身ということもあり、早速工場見学に来て頂きました。
私がお会いしたのは、その後のプレゼンのときでしたが、社長を筆頭に皆さんに集まって頂き、普通なら2から3名の前で行うのですが、とても緊張したことを覚えています。
導入は直ぐに決めて頂きましたが、当時小型ガスコンロを導入したばかりで、さすがに導入したばかりのコンロを直ぐに萬来鍋のコンロに変更するのには抵抗があったようです。
ごもっともな話で、道具があれこれあるのは、調理する側にとっては不便この上ないですね。
そこで、最初はガスコンロを使用されていました。ガスコンロですので出来上がりになりましたら、ガスを止めに回るわけですが時間を計るのにタイマーを利用されていました。
チンとなったら、ガスを消しに回るわけです。こうすると手間も掛かりますが、ちょっと風情はなくなりますよね。
1年ほどされてから萬来鍋のコンロを購入されて、ガスから固形燃料になりましたので、その辺りの問題は解決されたようです。 その後パーティー用の特大鍋も使用されて、非常に評判がよいとおっしゃっておりました。
ラグビーで有名な上田昭夫さんってご存知でしょうか。
私も吉山マネージャーからお聞きして初めてしったのですが、元ラグビー日本代表で慶応義塾大学監督として、86年日本選手権、2000年大学選手権優勝。そしてフジテレビのニュースキャスターとして「スーパータイム」などに出演されていた方です。
たぶんご存知の方もみえると思います。その上田さんがブログに書かれて、大変評判になったそうです。 ご興味のある方は、一度ご覧になってください。
さて、代々木倶楽部の将来について吉山マネージャーに尋ねますと、新日鉄の保養所という位置づけから、この倶楽部を通じて従業員さんの活力を生むような場にしたいとおっしゃっていました。
カフェテリアのような雰囲気で、元気を与えられるような場所にしたいそうです。
そのためには色々新しいことを試して、よいものを提案していきたいということでした。
考えれば、通常の店であっても同じことなのかなぁ。お客さんを元気にするのが飲食業の使命なのかもしれません。吉山マネージャーにお会いするたびに、学ばせていただいております。 ありがとうございました。(山川裕未)

上田昭夫氏のホームページはこちら
イベント案内
居酒屋産業展2008に出展します
日時:8月19日(火)、20日(水)、21日(木)
    10時〜17時(20日(水)のみ18時まで
会場:パシフィコ横浜(A・Bホール) 横浜市みなとみらい
主催:居酒屋産業展実行委員会
同日あの居酒屋甲子園(主催:NPO法人 居酒屋甲子園)の第三回が行われます。
小間番号:12-11でお待ちしています。
ミナミ産業株式会社
〒510-0025三重県四日市市東新町3-18
TEL:059-331-2158 FAX:059-331-7324